ぎょしょく授業 導入事例

「ぎょしょく授業」とは・・・

愛媛県南宇和郡愛南町が発祥の「ぎょしょく教育」で行われる授業のこと。“ぎょしょく”という言葉には『魚食』だけではなく、魚や漁業のことを知るための7つの意味が込められています。(詳しくはこちらから★

ぎょしょく授業は愛南町の職員と漁業組合の方々によって行われるほか、愛南町で研修を受け講師として認定された人だけが実施できる小学生向けの出前授業です。2023年夏、黒光商事の食育スクール担当はこの研修に参加し、9月の実習を経て晴れて「ぎょしょく伝道師」に認定されました!今後は積極的に授業を行い、たくさんの学校で子供たちに魚と漁業のことを伝えていきたいと思っています♪

実際にどんな流れでどんな授業が行われるのか、大田区小学校様での導入事例に沿ってご紹介していきます!

ぎょしょく授業の概要

対象学年 小学校5年生
主な授業内容

社会科の「とる漁業と育てる漁業」に基づき、

体験を交えて給食と学習を結び付ける食育授業

授業時間 2~3時限目または5~6時限目
授業場所 体育館・多目的室・オープンスペースなどの広い場所
実施費用 無料
実施条件 当日の給食に愛南町の真鯛をご使用いただくこと

~導入事例 ご紹介~

2023年9月15日、大田区立小学校様2校にてぎょしょく授業を実施しました。

実際の授業の流れや子供たちの様子をご紹介します!

大田区立 久原小学校

子供たちが本物に触れる機会を作りたい!という思いで授業の実施に応募いただきました。

大田区立 梅田小学校

子供たちに漁業に関わる現場の人の生の声を聞いて知ってもらいたい!という思いで授業の実施にご応募いただきました。

<授業の流れ>

~導入~
スタッフ紹介と愛南町についてのおはなし

まずは子供たちと講師自身の緊張をほぐすため、スタッフと「愛南町」という場所や地域特性についておはなしします。
今回の授業は講師の認定試験も兼ねていたため、愛南町の役所の方と漁協の方にも参加していただき、3名で授業を行いました。今後行う授業は黒光商事の食育スクール担当であり、「ぎょしょく伝道師」に認定された中村とサポートスタッフで行っていきます!
愛南町の紹介として名産品である「ヒオウギガイ」を子供達に見てもらいました。カラフルなパステルカラーがみんなに大人気!休み時間にも「キレイ♪」とつぶやきながら見てくれている子がいました。

ぎょレンジャーの紹介と今日の授業についてのおはなし

カラフルな色合いと可愛らしい姿で子供たちの目を惹く愛南町オリジナルキャラクター“ぎょレンジャー”を紹介し、魚のことや漁業のことに目を向けてもらうきっかけを作りながら今日の授業の内容についておはなしをします。
ぎょレンジャーがそれぞれ何をモチーフにしたキャラクターなのか?のクイズを行ったりして授業を楽しく進めていきます。ブラックのキャラクターが登場したときにはどちらの学校でも子供たちは「ウニ!」と答えてくれましたが…正解は『ひじきブラック』!そんなやりとりが愛南町と漁業への興味の導入になります。

~授業その1~
「魚職」(とる漁業)について

まずは日本の水産業の現状と課題について、子供たちにも分かるように簡単に説明します。生産額の下落や後継者不足の問題、漁業関係者の高齢化、とる漁業と育てる漁業の割合など、グラフを使って分かりやすくおはなししていきます。
続いて、愛南町が四国で一番の水揚げ量を誇るカツオを例にとり、“とる漁業”についてのお話しをします。
魚の縞模様はどっちがタテ縞?どっちがヨコ縞?カツオはどっち縞?というクイズを行ったり、カツオの回遊についてなどのおはなしからスタートです。
次に実際のカツオ漁(とる漁業)についてのおはなしをします。漁の種類や船・釣り竿について、写真や実物を見ながら学んでいきます。
このおはなしの中で一番盛り上がったのは「一本釣り」についてのこと。カツオは視界に入ったものは何でも食べてしまうので共食いしてしまうこともある、という話には子供たちもビックリ。この特性を利用した一本釣りの方法や工夫についても一生懸命耳を傾けてくれました。
そしてこの授業のハイライトはとる漁業を体験してみること。本物の一本釣り竿でカツオ釣り体験をしてもらいます。「やりたい人~?」の問いかけにどちらの学校でもたくさんの子供たちが元気に手を挙げてくれました。先生にカツオ役をお願いし、長くて太い釣り竿を思いっきりしならせて釣りあげてもらうと会場は大盛り上がり!授業後にも体験したい子たちが行列してくれました。

~授業その2~
「魚殖」(育てる漁業)について

2コマ目の授業は養殖漁業(育てる漁業)についてのおはなしです。
養殖漁業とは何か?愛南町で養殖されている魚の種類や、養殖が盛んな理由などを説明します。愛南町では真鯛の生産量が日本一であることを伝えると、自然と拍手が起こりました。
経験と研究を元に日々改良されてきたエサや自動給餌機のことをおはなしし、生簀でたくさんの魚たちが一気にエサを食べる様子の動画を流すと、みんな食い入るように映像を見て「おぉ~!」と驚きの声を上げていました。また、養殖では病気の蔓延が大敵のため鯛にワクチンを注射します。この様子もクイズ形式で紹介しました。

~授業その3~
魚触(魚に触れる体験授業)

“とる漁業”と“育てる漁業”の2つを学んだあと、実際に本物の魚に触れていろいろなことを感じて学ぶ体験を行います。
カツオ・天然真鯛・養殖真鯛の3種類を並べて子供たちに順番に触れてもらいます。初めて魚に触れる子も多く、みんな思い思いに魚に触れて観察していました。恐る恐る触れる子、目を触ってみる子、持ち上げて重さを感じる子などなど…それぞれいろんなことを感じてくれたと思います。
そして最後に講師から「この真鯛、どっちが養殖でどっちが天然?!」というクイズの出題です!
正解は・・・ぎょしょく授業を受けた子供たちだけが知っているヒミツの答えです★

~最後に~
魚食(魚の味を知る学習)

授業で学んだことを思い出しながら給食で愛南町の真鯛を食して“ぎょしょく授業”の締めくくりです。
授業で学んだことや感じたことを友達や家族ともおはなしして、より学びを深く記憶に刻んでもらえたら嬉しいです。
(注)時間割の都合により、授業の前に給食となる場合もあります。

<まとめ>

これまで愛南町の方々と一緒に、大田区の学校様を中心としてぎょしょく授業を行ってきました。嬉しいことに、どの学校でも子供たちはとても楽しそうに学び、体験してくれました。食材に触れて学ぶこと、そしてそれを給食として食べることは貴重な食育体験になると思います。そんなぎょしょく授業をぜひ多くの学校様に導入していただけたら嬉しいです♪
授業のことをもっと詳しく知りたい!授業の実施を検討したい!など…ご興味を持っていただけたらいつでもお気軽にお問い合わせください(*^^*)

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