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光センサー🍎【動画あり】

おはようございます。

長い夏休みをいただいて元気いっぱいリフレッシュしたおーちです。

ゲリラ豪雨とか台風とか相変わらず変な天気が続いていますが、少しずつ夏の終わりを感じる今日このごろ。もうすぐ秋。そう、りんごの季節です。今回青森県の視察に参加させていただき、知っているようで知らなかったりんごについて、たくさん学ばせてもらいましたのでご紹介します。

皆さんにまず知ってもらいたいことは、青森県のりんごの農家の今についてです。他県と同様に生産者の高齢化がかなり深刻で、後継者不足に頭を抱えています。りんご農家の仕事はとてもハードです。冬場の剪定作業、終わりの見えない摘果作業、ひとつひとつの実に行う着色作業。そして収穫、選別、貯蔵、出荷。収穫がはじまると休みなんてほとんどないんだとか。激務は今の若者には敬遠されます。継続したりんごの供給の為には若い人材の確保は必須。その為には、次世代農業への進化、改革は急務です。


 
今回視察させていただいたのは土作りを第一に考えている津軽産直組合さん。
“ムラのない赤いりんご=甘くておいしいりんご”。津軽産直組合代表の斎藤さん曰く、この認識は間違い。“甘くておいしいりんご=糖度の高いりんご”です。つまり光センサーで糖度が保証されているりんごです。津軽産直組合さんでは最新の光センサー・選別機を導入しています糖度、褐変、密、重量を瞬時に数値化し、自動で選別することが可能。りんご表面の傷を検品後、専用のカップにりんごを乗せてレーンに流すだけで、あとは箱詰めするだけの状態になります。一日に10キロ箱1000ケース分も選別できるんだとか。


斎藤さんは極論、見た目(色)は気にする必要はないと考えています。りんごは樹上で太陽光が当たったところが赤くなります。ムラなく赤くするためにはりんごをひとつひとつ回転させてあげる必要があります(玉回し)。また光を遮る葉を1枚1枚摘み取っていく作業も必要です(葉摘み)。この着色作業は想像以上に大変な仕事。おいしいりんごに見た目は関係ない。見た目の為にこれらの手間を掛けるなら、その作業を省いて、農家の負担を減らしていくことのほうが重要だと考えています。それが若い人材の確保につながるためです。ちなみに葉摘みを行わずに育てたりんごを葉とらずりんごといい、たくさんの葉でたくさん光合成して育ったりんごはとても甘くなるんだとか。


もちろんおいしいりんご(味)の為には手間を惜しみません。おいしいりんごの為には樹が健康で、たくさん光合成ができるベストな状態であることは必須。そのために一番大切していることは土作りです。年に複数回の土壌分析を行い、その結果をもとに有機肥料を使用した適切な土壌管理を取り決めて、組合全体で実行しています。樹が健康だと、農薬の使用量を減らせるんだとか。便利でも、土壌の悪化をまねく化成肥料や除草剤は使用しません。“安全でおいしい”これが津軽産直組合さんのりんごです。

今回のブログでは、津軽産直組合さんの最先端光センサー・選別機を中心に書かせていただきました。津軽産直組合さんの規模の会社でここまで高性能な光センサー・選別機を導入している事業者は他にはいません。この投資を回収するのに10年~20年を見ているんだとか。でも投資する。それくらい高齢化が緊迫しています。若い人たちが働きたいと思えるようなリンゴ農家、スマート農業へ変わろうとする姿がありました。



 そんな津軽産直組合さんのりんご、10月販売予定です。

りんご畑・CA貯蔵も視察していますので、次回のブログで書かせてもらおうと思います。お楽しみに!

おーちくん
おーちくん
前職はパン屋、今は黒光で青果担当として日々修行中。学生時代には日本の津々浦々の畑でアルバイトをしていたという異色の経歴の持ち主。すらっとした高身長とメガネが特徴の若手です

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